アイリッシュフルート考察3:最初の1本

最近アイリッシュフルートにはまっている友人から楽器の相談が来ました。すでに樹脂製のフルートを2本購入して練習に励んでいるそうです。その楽器が良いものなのか?疑問符が、不安感が、、今度グループの練習の時に持って来てもらって私が吹いてみる事になりました。
 別のモダンフルート吹きの知人は、私がアイリッシュフルートを吹いているのを見てネットで特価品のローズウッドのアイリッシュフルートを購入しました。でもどうにも吹きこなせないので私のところに持ってきました。吹いてびっくり、格好はアイリッシュフルートですが音程がありません。どうもお土産用のようです。金と銀のフルート持っている人でもこれですから、アイリッシュフルート入門用の最初の1本はとにかく、知ってる笛吹きに評判の良い1本を勧めてもらって、または情報を得て購入される事をお勧めします。
 そんな事言っても知り合いいません、というあなたのための情報をこれから提供したいと思います。
1、メーカーまたは製作者がはっきりしているものを選ぶ
当たり前ですが楽器に関してはどこが作ったか、つまりこの楽器の責任はどこなのかはっきりしていない楽器は怪しいです。
2、プロのデモ演奏はあてにならない
目の前でその楽器を美しく吹いたとしても、あなたが同じように鳴らせるわけではないという事です。プロは音程も補正しながらその楽器が一番鳴るようにコントロールしながら吹いています。ですからその演奏はその楽器の可能性を示しているだけです。私は何度もだまされました(泣)
3、最初は樹脂製が楽
横笛経験者や木製管楽器を持っている人なら最初から木製でも良いと思いますが、買った直後から何時間でも練習できるいわゆる「慣らし」を必要としない樹脂製は割れる心配が無いのでお勧めです。購入初日に1時間吹いたら頭部管が割れた人を私は知っている。私の持っている中古のフルートは3本とも割れています。
4、中古楽器はやめた方が無難
中古は、前の持ち主が何らかの理由で手放したものです。たくさん持っているからとかお金が必要だからとか色々理由はあるでしょうが手放すのは調子の悪い楽器、気に入らない楽器から手放すのが普通です。新品を購入するだけのお金が捻出できないなら中古もあり得ますがお勧めできません。ただし知り合いから購入すればリスクは小さいでしょう。悪いもの譲ったら関係がまずくなりますからね。とにかく、最初は楽器の善し悪しもわからないでしょうから信頼できる人から買うならまだしも、中古ではずれの笛を使って練習するのは想像しただけでもかわいそうです。私は100年以上前のかっこいい木製フルートで全く上達しない時期がありました。あれを人前で吹いていたなんて今思うとちょっと恥ずかしいです。リスクを承知の上ならいいです。
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フルートは値段によって頭部管と本体のジョイント部が大きく変わります。安価なものは写真上の様にただのはめ込み式です。リコーダーやトラベルソは全てこの構造だから悪いというわけではありませんが、チューニングでここを抜き差しする事によって管内部に段差ができます。写真下がいわゆる木製アイリッシュフルートの標準的なジョイント部で金属のチューニングスライドがついていて管体内部に段差ができない状態でチューニングができます。写真中はM&Eポリマー管でちょっと省略形のチューニングスライドです。
 ところで、前置きはいいからどれがお勧めなんだ!という声が聞こえてきそうですね。残念ながら私が吹いた事のある楽器の中でしか比較検討できないという前提でのお話しになりますが、いわゆる木製アイリッシュフルートのキイ付きを製作しているメーカーで、それと同じ構造の樹脂製のフルートがよろしいです。M&Eポリマーフルートキイ無しは作りは雑ですがよろしいです。以前円高の時は安く買えたのでけっこう人に勧めました。VDMのデルリン製も勧めている人がいましたね。こちらは私は吹いた事がないのでよくわかりません。木製ならケーシーバーンズのフォークフルート柘植製が値段も手頃で良く鳴ります。英語ができるなら直接購入した方が安いでしょうねCasey Burns
 ここまでの記述は最初の1本、つまり練習用として信頼できるものを載せました。またこれらは本番用としても十分通用する楽器です。ちょっと体験だけならここまで厳密にならなくても良いでしょう。ただし一般的に本物のアイリッシュフルートとは木製の6穴を指します。足部管に使用しない低音のC(ド)が出せる2つの穴が開いていて見た目は8穴の物が多いです。材質は黒檀が好まれますがローズウッドやメープルなどもあります。キイのあるものと無いものがあり、キイの数は3〜8が一般的です。キイが付けば重くなるし、かなり高額になる上に構造上トラブルも起こるのではっきりどちらが良いと言いきれません。ただし、みなさんキイ付きの方がかっこいいと思うようです。また半音をよく使う人はキイ付きを使ったら簡単に正確な音程が出せるので、もう戻れません。私がそうです。
*番外編*お勧めはできませんがバロック音楽で使われるトラベルソも流用できます。というか昔私は使っていました。今でも優しい音色の曲にはぴったりだと思います。アウロスの樹脂製トラベルソ:グレンザーモデルは安いうえに一生使えます。音量は小さく、音程も不安定で難しい楽器ですが、、

参考記事:樹脂製のフルート吹き比べ


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by flymantacky5 | 2013-10-14 22:30 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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